表題番号:2008B-236
日付:2009/07/01
研究課題チーム医療を基盤とした新たなメンタルケアシステムのあり方と心理職の役割
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 人間科学学術院 | 准教授 | 鈴木 伸一 |
- 研究成果概要
- 本研究の目的は、チーム医療における心理職業務の現状を明らかにすることをねらいとしている.本年度は,研究の基盤づくりを行うとともに、心理職業務に関する予備的調査を行い、実態調査に向けた基礎資料を得ることを目的とした。
まず、全国の医療機関に勤務する心理職のネットワークを構築する為に、各施設への研究協力の依頼を行うとともに、ネットワークへの参加募集を行った。その結果、46施設、77名の心理職がネットワークへの参加に応じ、情報交換のためのメーリングリストが構築された。次に、メーリングリストを活用して各施設の現状および問題点について情報を収集した結果、チーム医療における役割が不明確なこと、一人職場が多く情報交換や連携の機会が不足していること、収入や社会保障等の待遇が貧弱であることなどが問題点として挙げられた。さらに、ネットワークメンバーの情報交換と共同研究の打ち合わせをねらいとした会合を開催し、次年度に向けて実態調査の内容について議論が行われた。その結果,調査項目案として,勤務形態、心理職の人数、対象者、対象疾患、連携診療科、業務内容、採用条件・雇用形態、収入、研修機会、他職種の連携における問題点などの点を調査していくことになった。
次年度以降は、上記の調査を行うとともに、他職種に対する調査も行っていく予定である。