表題番号:2008B-060 日付:2009/03/25
研究課題近世日本における異端的宗教活動の横断的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 准教授 大橋 幸泰
研究成果概要
 本研究は、近世日本において潜伏状態にあった民衆の宗教活動を横断的に検討し、近世人の秩序意識について考えようとするものである。研究対象が多岐にわたるが、当面はさしあたり、潜伏キリシタンと隠し念仏・隠れ念仏に重点を置き、九州地域をフィールドに調査を行う予定である。
 本年度は、潜伏キリシタンの材料として五島藩領域を、隠れ念仏の材料として相良藩領域を対象として、それぞれ長崎県五島市・熊本県人吉市に出向き調査を行った。今回行ったのは、どこにどれほどの史料が存在するかを調べる予備調査段階のものであったが、本調査の結果、豊富な史料が存在することが判明し、次年度以降、本格調査に入るめどがついた。調査において撮影した関係史料・関係史跡について、現在その分析に入っている。
 本年度、NHK学園古文書夏期スクーリングにおいて「潜伏する宗教―隠れキリシタンと隠し念仏―」と題する市民講座を行った(2008年8月)ほか、関連した成果として、以下のものを公表した。