表題番号:2008B-010 日付:2009/03/22
研究課題音声合成技術を応用した能力適応型中国語学習支援システムの開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 教授 砂岡 和子
研究成果概要
●主な研究成果
中国語のText to Speech(TTS)技術を使ったリスニング実験を行い、80名の被験者学習記録とアンケート調査から、音声合成利用による聴取テストの成績が、肉声による成績を上回ることを検証し、中国語の合成音を教育に利用することの妥当性を示した。併せて、聴取訓練用CAIプログラムの設計、中国語合成音を導入した日常中国語会話テキストプラットフォームの構築を、それぞれ北京大学段慧明女史、㈱富士通研究所・FRCD、北京外国語教学与研究社の協力を得て完成した。
TTSは音質・音調・音速・ピッチの選択が可能なばかりか、生成過程の各種中間表示情報(漢字、ピンイン、音声波形図、語法ツリー構造図)も参照示できる。本実験でも合成音利用グループは、CAIの再生機能で異なる音速を多回数聴取しており、得点伸長を主導した。いっぽう、中級レベルの学習者はTTSの各種中間表示の参照効果が認められたが、初級者は語彙や構文情報を意味理解に生かせない。語法単位を越えた韻律語句、文脈を欠いた単文聴取は全被験者に共通する聴取失敗の原因であることを明らかにした。
●今後の課題
CAIプログラム設計を、新出語彙、韻律単位と語法単位の対応規則、中国語文型情報が提示可能に改良し、実験データから難度パラメータを作成し、Computerized Adaptive Testing対応の出題方略モジュールを構築する。
●成果の公開
本研究の概要と研究成果、ならびに中国語合成音サンプルを以下で公開している。
中国語合成音を使った日常会話テキスト『漢語互動式口語』(砂岡和子他著,外国語教学与研究社刊)Webサイト:http://www.chineseplus.cn/
富士通中国語合成音TTSサンプル:http://www.fujitsu.com/cn/frdc/product/tts.html
韻律と語法の対応規則一覧表、中国語文型一覧表、聴取テスト用CAIプログラムは、今後、以下のHPで順次公開してゆく。