表題番号:2008A-602 日付:2014/03/05
研究課題早稲田ライフコース・データアーカイブ構築に関する基礎的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 教授 嶋﨑 尚子
(連携研究者) 人間科学学術院 教授 池岡 義孝
(連携研究者) 文学学術院 教授 大久保 孝治
研究成果概要
 本研究は、早稲田大学文学学術院社会学研究室を中心に1980年代から実施してきたライフコース調査で収集された、近世社会から1980年代出生者までにわたる個人のライフコース・データをアーカイブ化し、研究者間で二次分析に供することを目的としている。具体的には、6種のライフコース実証研究からなるデータを同一のサーバー上で同一形式のデータに加工すること、各データに関する基礎情報を文書化すること、紙媒体の調査票をPDF化することの3点の作業を行い、ライフコース研究者の二次分析に供するアーカイブを構築していく。
 2008年度、2009年度の2ヵ年に、当初計画したとおり、(1)イベントヒストリーデーアのアーカイブ化、(2)基礎情報の文書化、(3)紙媒体調査票のPDF化作業を実施した。その成果のうち、(2)ならびに(3)については、ライフコースアーカイブ研究所(プロジェウト研究所)のHP上http://www.waseda.jp/prj-lifecourse/に、ライフコース調査データベースとして部分的に公開を始めた(2010年度中に完成予定)。本データベースは、40調査におよぶライフコース調査データを網羅した他に類をみない広がりをもっており、さらに早稲田大学という一機関で実施したデータを蓄積しているという点でもユニークである。
 また、常磐炭砿のキャリア形成過程に関するライフコースデータを用いた分析研究成果を、日英シンポジウム(「日本とウェールズにおける炭砿の記憶:地域再生へのアーカイブズと社会教育の役割」(空知シンポジウムならびにウェールズ)で報告した。
 今後、ライフコースアーカイブ研究所を拠点に、本データアーカイブの整備・拡張ならびに二次分析研究を精力的に進めていく予定である。