表題番号:2007B-279
日付:2008/02/21
研究課題ユビキタスネットワーク上に拡散した動的リソース検索技術及びそのプライバシ保護技術
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 大学院情報生産システム研究科 | 教授 | 小柳 惠一 |
- 研究成果概要
- 多くの機能を持つセンサや提供されるサービスが偏在するユビキタスコンピューティング環境において、拡散した情報源を検索するための技術を開発する必要がある。現在の検索エンジンでは、各Webサーバのコンテンツをクローリングによって収集し、全コンテンツから抽出された統計情報を利用してインデキシングされ、検索サービスを提供している。しかし、近年登場したブログなどの頻繁に更新されるメディアに関しては従来の統計的手法を利用してインデキシングすることができず、検索が不可能となっている。この対策として差分・更新情報を示すRSS(RDF Site Summary)などが策定されている。しかし、今後想定されるユビキタスネットワーク環境では、従来の検索対象であったWebサーバなどのサーバ側のコンテンツだけでなく、ネットワークエッジに拡散して配置されるセンサや各種サービスを検索可能とする技術、特にセンサやデバイスの制御データは時系列にデータが発生し、これらの履歴データも検索の対象として検索可能とする技術が必要となる。同時に、ネットワークエッジに拡散するサービス及びコンテンツはデスクトップ検索で実装されているように機密度の高い情報も保持していることから、検索システムの利用者や利用環境に適応的かつダイナミックにコンテンツホルダ及びサービスプロバイダのプライバシを保護する技術が必要となる。つまり、ユーザや利用環境に適応可能な分散検索結果の開示判定手法を検討する必要がある。以上のことから、検索に要求される要素技術として、次の項目について焦点を置いて研究を推進した。
a. データやサービスが頻繁に発生・消滅するデータ及びサービスに要求されるリアルタイム性及びネットワークのエッジ側に存在するにコンテンツ及びサービスに対応したスケーラビリティ性に優れたインデキシング技術
b.生成したインデックス管理技術及び効率的な検索手法の明確化
c.検索結果となるコンテンツ及びサービスの適応的な検索結果開示判定手法の検討
上記各要素を満たす手法の提案とモデルを構築し、そのモデルに従ったシステムを実装し、本提案技術の評価を進めた。