表題番号:2007B-223 日付:2008/03/24
研究課題サービス指向ユビキタス・ラーニング支援環境の構築と実証実験
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 金 群
(連携研究者) メディアネットワークセンター 助手 シュティフ ロマン
研究成果概要
 近年、Webサービスをはじめとするサービス・コンピューティングの研究が盛んに行われ、新たな学際的な研究分野としてサービス科学を提唱されている。本研究は、利用者主導のサービス指向ユビキタス・ラーニング支援システムを提案し構築するとともに、多様な利用者の異なる個性、能力、ニーズなどに柔軟に対応でき、現在普及しつつあるブロードバンドネットワーク環境を生かした高度な機能を研究開発することを目指すものである。本研究でいうサービスは、狭義的なe-サービス(Webサービス)やu-サービス(ユビキタス・サービス)にとどまらず、利用者の利便性とシステムの柔軟性やスケーラビリティを両立させた広義的なu-サービス(ユニバーサル・サービス)をめざすものである。サービスは、コンピュータやネットワークを人間に奉仕させるものだと位置づけるものである。

 本年度では、デジタルキャンパスとフィジカルキャンパスとのシームレスな融合をめざす「成長するキャンパス(Growing Campus)」の理念のもと、利用者主導のユビキタス・ラーニングを支援するサービス指向モデルを提案し、さらに、実証環境システムのプロトタイプとして、ユビキタス・パーソナル・スタディ(Ubiquitous Personal Study、略してUPS)というメタファーを提案している。UPSは、個人のためにすべての情報・情報アクセスを一括管理・組織化するとともに、個人ポータルとして情報のアクセス共有活用を支援する統合環境を提供するものであり、一種の個人化されたデジタル仮想書斎である。個々に分散したUPS はさらにクロースSNS(Cross Social Networking Service、略してXSNS)を通して相互連結により友人関係を確立し、情報共有、情報推薦、友人推薦などの機能を提供する基盤プラットフォームとなる。UPSは、WEBサービスのマッシュアップによるシステムの試作を行い、実験評価を進めている。