表題番号:2007B-132 日付:2008/05/01
研究課題顧客満足と環境負荷を考慮したモジュールベースモデルチェンジ計画
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 高田 祥三
研究成果概要
持続可能な社会の実現のためには,製品の機能を向上させながら,その製品の製造から廃棄までにかかる環境負荷を削減しなくてはならないが,これらの両立は一般には容易でない.環境負荷削減には,部品や製品のリユースが有効であり,リユース対象物の製造期間を長くすることで,リユースの効果も高くなる.一方,機能向上のためのモデルチェンジはその製品の製造期間を短くするため,限界リユース率を下げることになる.

本研究は,リユースによる環境負荷の削減と製品機能の向上を両立させるために,モジュール単位でのモデルチェンジ計画の立案方法を開発したものである.具体的には,顧客満足とモジュールの関係をコンジョイント分析とQFDの手法を用いて同定し,顧客の要求を満足するように品質特性値を向上させるために,一部のモジュールをモデルチェンジする一方で,環境負荷削減効果が大きくなるように別のモジュールのモデルチェンジを抑えるという考え方に基づき,モジュールごとのモデルチェンジ計画を立案する方法を提示した.また開発手法をコピー機に適用し,その有効性を確認した.