表題番号:2007B-074 日付:2008/03/25
研究課題都市のマーケティング戦略
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 教授 永井 猛
研究成果概要
我々の研究グループ(永井猛、金必中、小泉眞人)は、昨年度科研費申請し受理されなかった「都市のマーケティング」について、今回、特定課題研究Bに採用されたことにより、来年度の科研費申請のためのパイロットサーベイと位置づけてエリアを絞った形で研究を行っている。科研費申請テーマは全国調査を想定しているが、今回のパイロットサーベイでは、東北6県(青森県・秋田県・岩手県・宮城県・山形県・福島県)の各県主要3都市(計18都市)に限定して、そこに立地する商店街の活性化の取り組み状況とその成果の調査を企画した。
同じ都市であっても活性化している商店街と衰退が継続している商店街が存在する。その違いはどこに由来しているのか。また、多くの中心市街地が衰退し始めたのは、郊外型の大規模GMSが本格的に多店舗展開を始めた1994年よりもかなり前からであった。つまり、郊外の大型店出店は(結果的には決定的な影響を与えたが)、中心市街地衰退の直接の原因ではなかったことになる。
大規模商業集積が実際にどれだけの影響を与えているのかを最新の「Terra Mapソフト」を用いて検証し、その結果を今回のアンケート調査での商店街の回答と付き合わせることによって、これからの施策の方向性について提言を行う。研究成果は5月頃までに商学学術院の論文集で発表し、次年度の科研費申請につなげたいと思っている。