表題番号:2007B-051 日付:2008/03/05
研究課題弱球等質空間上のp進球関数とその数論的応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教授 広中 由美子
研究成果概要
極小放物型部分群が開軌道をもつような$p$進体上定義されている等質空間を考え,この上の球関数を研究する.それらは,典型例としては,
この放物型部分群に関する相対不変式を極大コンパクト開部分群について平均した関数として得られる.
独立な相対不変式の個数が放物型部分群の階数より小さくとも,もとの群からの情報と球関数の関数等式を組み合わせて,球関数を定式化することができる.さらに,かなり多くの例を含むような類の等質空間について,その関数等式が,特殊な形の小さな次元の概均質ベクトル空間の局所ゼータ関数の関数等式に帰着することが分かる.

これらの結果の一部を,$p$進群上の球関数ワークショップ(玉原国際セミナーハウス, 2007.7.29 -- 8.3),
Modulformen(ドイツ Oberwolfach高等数学研究所,2007.10.28 -- 11.3), ゼータ関数と$L$関数(日仏冬の学校,三浦海岸,2008.1.8 --11) で講演した.

出張旅費をこの研究経費でまかなえたことにより,研究発表ができ,また,研究集会に出席して議論することにより新たな知見を得ることもできて感謝している.
関連する書籍の購入もできて,研究推進に役立った.