表題番号:2007A-078 日付:2012/10/19
研究課題英語活動授業を担当する小学校教員と中学校英語教員の英語力と不安の比較調査
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 保崎 則雄
研究成果概要
2007年度に行なった内容は、小学校英語活動への参加的関与(成果発表済)、小学校英語活動担当教員への聞き取り調査、AETとのTeam-Teachingの模様を録画し、分析した。合わせて小学校での研究室の学生(大学院生を含む)が行なう教育ボランティア活動での英語教授場面を参考にした。学生の教育ボランティア(成果発表済)は、英語活動を中心に、メディア教育(メディアリテラシー)などと広く行なっており、英語活動と算数、英語で行なう体育といった合科制での取り組みというのが、教員側の負担を軽減するのではないかという意見を教員側から聴取している。
一方、教員の英語力の育成については、市の教育センターでのプロジェクト「学びノート(中学生);英語版」の制作に関わることがこの1年でできたことが、大きな成果である。この取り組みに関しては、今秋関連学会での報告、論文投稿を準備し、計画している。この教材制作については、2006年度に小学生版が試作されており、2007年度は、あたらに中学生版制作となったという背景がある。いずれも教員の英語力がベースになっており、また、学習者側の自主教材としての性格、狙いもあり、この4月からベータ版として、使用されて行く予定である。小学校英語活動を担当する教諭への聞き取り調査では、まず第一に、英語力不足を指導への不安にあげる一方、教授法、教材教具といったものの充実が不安を取り除くものであるとの結果を得ている。現在、まだ、聞き取りのサンプル数が少なく、一般化はできないが、4月以降も継続して調査する予定である。それに比べて中学英語教員は、英語資格の取得を調査している。実際には研修会などで標準テストを受験させ、英語力を測っている自治体もあるが、英語力よりも指導力をあげる中学教員は予想していたよりも多いようである。まだ、継続調査中でもあり、個別インタビューという方法を用いているため、まとまるのは、秋頃になるとの予想である。