表題番号:2006B-305 日付:2007/03/23
研究課題現在の環境で利用可能な言語を用いた高校数学コンピュータの教材に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 穴田 浩一
(連携研究者) 高等学院 教諭 穴田浩一
(連携研究者) 高等学院 教諭 関達也
研究成果概要
 およそ4年前に高等学校の教育課程に新たな教科「情報」が加わり、現在高等学校において最新のハードウェアやソフトウェアを用いた情報教育が本格的に行われている。一方、「数学」の教育課程の中にコンピュータに関する選択項目が加わってすでに10年以上が経っているが、「数学」の授業におけるコンピュータの利用はあまり進んでいないと言わざるを得ない。さらに、この中で利用されているプログラミング言語「BASIC」は、最新のコンピュータではほとんど利用されていないため、現行の高校数学教科書によるプログラミング言語を用いた数学アルゴリズムに関する教育は事実上不可能となっているのが現状である。しかし、これは数学教育の中でプログラミング言語を利用した項目が必要ない、ということを意味する訳ではない。実際、現在我々は数学の選択授業となっているコンピュータの授業を担当し、そこで高校3年生にプログラミングを教えているが、数学が得意な人ばかりでなくどちらかと言えば不得意な人でも、それまでに数学の授業や問題演習などで漠然と学んでいた計算や場合分けの方法などを実際にコンピュータ上でプログラムを作成していく中ではっきりした形に理解することが出来るようになってくる、ということを実感している。
 このような中で、数学やコンピュータ技術の教育を充実させるため、我々は現状にあったバランスのよい教材の研究開発を行なった。具体的には、第一段階として、担当している選択授業のコンピュータで過去3年に渡るプリント教材や生徒へ課した課題などを整理・精査した。第二段階で、授業において毎週個別に作成していたプリント教材を全て系統別に分け、さらに生徒への課題を難易度別に振り分けを行った上で、これまでの授業の反省を踏まえて足りない部分や生徒が分かりにくかった部分などをピックアップしていった。第三段階で、それらをまとめた上で実際に生徒達に取り組ませ、その中で生徒達の意見を聞きながらさらに整理・精査の繰り返しを行い、最終的にそれらをまとめ、「コンピュータ~「C言語プログラミング」テキスト~」というテキスト教材を作成・完成させた。