表題番号:2006B-090 日付:2020/06/03
研究課題会社法における完全子会社の機関設計のあり方に関する法的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 教授 中村 信男
研究成果概要
 会社法において株式会社の機関設計が自由化されたことを受け、親会社が、完全子会社を非公開会社化した上で、当該完全子会社の取締役会を廃止して機関設計を簡素化し、親会社の経営支配を強めることが可能となった。しかし、その場合に親会社が株主総会での議決権行使等を通じ株主として完全子会社の経営を支配するため、株主有限責任原則により経営支配に伴う責任を免れることになる。本研究は、会社法の機関設計自由化が完全子会社における経営責任の所在を不明確にする面も併有するとの問題意識から、完全子会社の機関設計の在り方、機関設計の簡素化により親会社の経営支配が強化された完全子会社における親会社の責任について検討した。