表題番号:2006B-003 日付:2007/03/22
研究課題大学新入生用数学導入教育の設計,教材開発,評価の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 教授 瀧澤 武信
研究成果概要
2006年度の研究期間に,大学新入生向け数学導入教育の準備と,2004年度から制作を開始したコンテンツ(「統計学導入講座(大学で統計学を学ぶために)」(1)~(6))の改善,および,運営のための「解説集」の作成を行った.早稲田大学のOic(On-demand Internet Class)の仕組みを使って一般の学生に受講させ,評価に基づき改善する予定であったが,反応は少なかった.
しかし,2006年度の「一般入試以外の方法による新入生」の反応は非常によく,その結果に基づき,いくつかの改善をはかることができた.特に「解説集」を作成し,それを受講生が解答後に送付するという仕組みを作成したため,2007年度の同様の新入生に対して実施したところ,効果が大きかったようである.なお,ここまでの内容は以下の通りである.
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(1)「統計学とは」と確認テスト(これが分かれば以下は、受講の必要無し)
テストの内容(算術平均、中央値、最頻値、分散、標準偏差)
(2)受講スタート
「母集団と標本」の概略
データの種類(質的データ、量的データ<離散量、連続量>)
(3)平均値、中央値、最頻値
(4)度数分布表および、それから求める平均値、中央値、最頻値
(5)平均偏差、分散、標準偏差
(6)度数分布表から求める分散
重み付け平均
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今回の実験の分析結果については,2007年度から国内外の数学教育関係の学会等で発表する予定である.コンテンツ制作はMNCスタッフの協力により,行われた.
さらに,この結果に基づき,さらに先のコンテンツの作成準備を行った.上記内容は,「1変量の記述統計」であるが,2007年度より「2変量の記述統計」の制作を行う.本研究期間では,そのための準備を行った.
さらに,講座の内容を充実させる必要があるため,コンテンツ制作についても継続して進める.具体的には文系の学生のための「数学導入講座(文系学部で数理的科目を学ぶために)」の開発である.