表題番号:2006A-041
日付:2008/03/05
研究課題p進等質空間の球関数とその応用
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 教育・総合科学学術院 | 教授 | 広中 由美子 |
- 研究成果概要
- Mannheim大学の Siegfried Boecherer 氏と立教大学の佐藤文広氏とは,引き続き密接な連絡をとりつつ共同研究を行い,以下のような結果をまとめることができた.
対称形式の局所密度は,その生成関数が典型的な球関数であるが,これを表現される対称形式についての関数とみて,一次独立になるような,元になる対称形式のよい系列を与えた.対称形式からJacobi形式を構成することにより,大域的なSiegel保型形式の理論に応用される.Siegel保型形式の空間の中で,Jacobi形式によって張られる部分空間を考える.それは,考えている空間のlevelが平方因子をもたなければ,全空間に一致し,平方因子をもつときは,別の言葉で特徴付けされる部分空間に含まれることが分かる.
これらの結果の一部は,京都大学数理解析研究所での保型形式研究集会(2006.1.15 -- 19)や,浜松で開かれた保型形式周辺分野スプリングコンフェランス(2006.2.5 -- 9)で紹介された.
出張旅費をこの研究経費でまかなえたことにより,研究連絡や発表ができ,また,研究集会に出席し,討論することにより新たな知見を得ることもできて感謝している.
関連する書籍の購入もできて,研究推進に役立った.