表題番号:2005B-361 日付:2006/04/22
研究課題eラーニングによる総合活動型日本語教育プログラムの開発及びその実践環境の普及
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学院日本語教育研究科 教授 細川 英雄
研究成果概要
 本研究では、総合活動型日本語教育のe-learning化の開発を試みた。「総合活動型日本語教育」は、元来、第二言語教育として開発したものであるが、2000年度本庄高等学院「日本語表現総合」や日本語研究教育センター・日本語教育研究講座「言語文化」等の実績から母語話者にも有効と考え、早稲田大学入学予定者対象の大学入学前導入教育(オープン教育センター所管)の中の一つである「文章表現」(オンデマンド方式)について、2003-2005年度に実施した。
 「文章表現」の活動は、人と対話する、自分についての考えを深める、問題を自分の問題として捉える、他者に考えていることをわかりやすく提示する、他者の考えを受容するというような活動内容の面でも、オンデマンドという形態の面でも、特に2005年度の全国の受講者にとって必然性が感じられるものであったと考えられる。
 オンデマンド「文章表現」はまだまだ発展途上の活動である。特に、メンターの支援のあり方とその負担を軽減するための活動の見直しは大きな課題だと言える。それはとりもなおさず、活動の質を向上させることにつながるからである。
今後は、「総合活動型」の活動として、より「ことば」の奥の人との対話が成立し、そのことを通して参加者一人一人の思考と表現が活性化する活動へと、この活動を進化させていきたいと考えている。