表題番号:2005B-336 日付:2006/04/03
研究課題日英文学理論・文学評論の相互的影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際教養学術院 教授 森田 典正
(連携研究者) 国際教養学術院 教授 ピニングトン エイドリアン
研究成果概要
本研究は日本と海外研究者による共同研究の準備研究である。複数の研究者が自らの専門領域、あるいは、専門領域に近い対象について調査、研究し、それらをもちよる形でワークショップを開催し、それを論文集にまとめあげることによって、日英文学論、文学批評の相互影響の全体像に近いものを浮かびあがらせようとするのが我々研究者の最終目標である。その準備作業として、我々が本特定課題研究で今年度行ったことは、資料の調査、収集、研究者ネットワークの構築、一次資料、二次資料のデータベース化などであった。共同研究開始まで、引き続き上記の作業を行っていきたいと考えている。本特定課題研究に今回名を連ねたのは、研究費需給対象者の制限から、早稲田大学に席をおくエイドリアン・ピニングトンと私の二名だけであったが、前者は本年度、二回のイギリス出張において英国の共同研究者(予定)と、とくに、世紀末から20世紀初頭にかけての文学論、文学批評についての研究の進め方の打ち合わせ、意見交換をもつ機会があった。また、後者は昨年、八月のEAJSでの研究発表のおり、何人かの同学会参加者と日本の文学論、文学批評について意見をかわし、また、我々の計画する共同研究の趣旨を説明し、参加を依頼した。もちろん、こうした事務的準備に平行して、研究者はすでにそれぞれの課題の研究を開始しているわけで、前者はI・A・リチャーズと桑原武夫の比較研究を、後者は吉田健一の文学批評にたいするイギリス文学理論の影響を調査している。また、将来も継続される本研究の正式な共同研究者として、慶応大学のジェイムズ・レイサイドが参加されることになった。これら三名は早稲田大学で七月に行われる国際日本学会に参加する予定であるが、そのための打ち合わせ等も本特定課題研究の一部として行っている。