表題番号:2005B-326 日付:2008/03/17
研究課題事象関連電位によるアハー体験の脳内発現機序の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 専任講師 正木 宏明
研究成果概要
アハー体験と前部帯状回機能との関係について事象関連電位を用いて検討した.まず,課題をより単純化し,前部帯状回のモニタリング機能に関する基礎データ収集に着手した.ここでは,他者のエラーを監視者が検出した際,それがどの程度のインパクトを監視者に与えるかについて,前頭内側陰性電位 (medial frontal negativity)から検討した.他者が認知的葛藤課題を遂行している最中にエラーを起こすと,それを検出して監視者から前頭内側陰性電位が惹起された.他者エラーによって監視者にも金銭的罰が与えられる条件と,他者エラーによって自分が金銭報酬を受ける条件を設定したが,前頭内側陰性電位はいずれの条件でも出現する傾向であった.しかしながら振幅値には明確な条件差は生じなかった.