表題番号:2005B-286 日付:2006/03/25
研究課題学習者と学習環境のインタラクションをさりげなく支援する知能情報メディアの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 金 群
研究成果概要
 従来の多くのe-ラーニングシステムは、人間的な部分が抜け落ちた、単なる知識や情報の伝達でしかない。ラーニングコミュニティなど知識情報共有型e-ラーニングシステムにおいて、学習コンテンツの作成・流通・再利用における統一規格や、異なるシステム間の互換性など多くの問題点と課題が残されている。本研究は、それらの問題を総合的に解決することを目指して、学習者と学習環境のインタラクションをさりげなく支援するとともに、人間とのインタラクションを通じて進化する知能情報メディアを提案し、モデル化とそのあり方について探求し明らかにするものである。

 本年度では、これまでの研究において提案されている「社会的インタラクション支援フレームワーク」に基づき、知能情報メディアの基本モデルの洗練化をはかり、そのうえ、学習者間の社会的相互作用を促進するとともに、学習者と学習環境のインタラクションを支援する仕組みを考案し、サービス指向ユビキタス・ラーニング支援やスケーラブルな情報共有システムなどの実証環境の構築への適用を試みた。さらに、オントロジに基づくコンテキスト・アウェア・モデルを提案し、人間と情報環境のインタラクションをさりげなく支援することが可能な能動的な知能情報メディアへの展開の可能性について検討した。