表題番号:2005B-285 日付:2006/03/25
研究課題利用者主導の知識情報共有型e-ラーニング支援環境の研究開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 教授 金 群
研究成果概要
 情報通信技術を活用したeーラーニングは、いつでもどこでも求める教育が手に入るシステムとして、盛んに研究開発が行われ、活用されている。しかし、e-ラーニングを含めて一般的に自己学習は、学習者が孤独感に陥ったり、学習ペースがつかめず脱落したり、学習者の意欲や教育効果を殺ぐなど、挫折するケースが見受けられる。本研究は、ピア・ツー・ピア(P2P)ネットワーク技術を利用して、利用者主導の知識情報共有型e-ラーニング支援システムを提案し、多様な利用者の異なる個性、能力、ニーズなどに柔軟に対応できる高度な機能を研究開発するとともに、教育/学習現場において評価実験を行いながら、問題点を明らかにし、改良を加え、その有効性を実証し、そのうえ、新たな知識情報共有型e-ラーニング支援環境を構築するものである。

 本年度では、従来のクライアント/サーバモデルに基づいたe-ラーニング・モデルと比較しながら、P2Pネットワークの特徴を生かした学習モデルおよび学習者個人のニーズや能力に柔軟に対応できる利用者主導のe-ラーニング支援仕組みを考案するとともに、これまでの研究において提案されている「社会的インタラクション支援フレームワーク」を発展させ、サービス指向ユビキタス・ラーニング支援環境を提案し、プロトタイプシステムの構築を行った。さらに、分散型P2P ネットワークと集中型個人・グループ・メディア・ツールの統合によるスケーラブルな知識情報共有システムを提案し、その試作を進んでいる。