表題番号:2005B-196
日付:2006/03/09
研究課題結び目や3次元多様体の電子不変量とその応用
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 | 教授 | 村上 順 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 教授 | 橋本 喜一朗 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 教授 | 上野 喜三雄 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 助手 | 奥田 順一 |
(連携研究者) | 日本学術振興会(早稲田大学大学院理工学研究科) | 特別研究員 | 塚本 達也 |
- 研究成果概要
- 結び目や3次元多様体の量子不変量に関して,特に近年明らかにされたこれらの不変量と幾何的な構造との関係について研究を進めた.このような関係は最初 Kashaev によって予想され,村上らにより体積予想 (volume conjecture) として一般化されたものである.
幾何構造と量子不変量と関係は,これまで colored Jones 多項式に関して詳しく研究されてきたのであるが,本研究では,colored Alexander 不変量と幾何構造との関係について明らかにした.結び目理論においては,Alexander 多項式と呼ばれる代数的な不変量が,基本群との関係もあることからよく研究されてきたが,大槻-出口-阿久津 により,colored Alexander 不変量というものに拡張された.これについて,量子不変量と幾何構造の関係を調べる既知の方法を適用し,従来知られていた対応に対して,その変形理論という形での一般化を与えることに成功した.
これらの成果については,コロンビア大学での国際会議 "Arround the Volume Conjecture" で発表したが,論文でも発表する予定である.