表題番号:2005B-178 日付:2007/03/24
研究課題手書き文字の自動採点指導システムの研究開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 成田 誠之助
(連携研究者) 日本大学・総合科学研究所 助教授 保坂 敏子
(連携研究者) 早稲田大学・日本語教育研究センター 講師 スワン 彰子
研究成果概要
日本語を外国語として学習する外国人にとって、漢字を習得することは時間的にも大きな負担となる。また、大学等における外国人への日本語教育では、学習者にとって、日本語を習得するには授業時間だけではとても十分とは言えず、漢字学習に及んでは授業でさえ満足に時間を割けないのが現状である。そこで、本研究課題においては通勤・通学などの空き時間を利用して漢字学習ができるよう、スタイラスペンが付属しているスマートフォンの中で、SymbianOS搭載の携帯電話をプラットフォームとして選択し、携帯電話上でペンを使って学習できる漢字学習支援システムの試作を行った。本システムでは、違和感のない漢字を書けるように、ベクトル情報、筆記速度情報などを利用して必要な要素の分析を行い、「跳ね」や「はらい」、「折れ」、「曲げ」といった漢字独特の手法に至るまで指導できるようになっている。単なる漢字練習ではなく、「指導」に重点を置いていることが本システムの特徴で、筆順の違いや不足・余分など多少間違いがあっても採点が可能である。この採点を行うとともに、「もっとこう書くべき」という指導をする。また日本人が見ても、違和感のない漢字を書くための採点アルゴリズムを採用している。
まずシステムを起動するとタッチパネルに漢字のお手本およびその読み方、意味が表示される。UIQ付属のスタイラスペンを使用し、採点用スペースに手本を真似て漢字を書く。
 本研究期間内の成果はPCカンファレンス2006(2006年8月:立命館大学)にて発表することが決定している。