表題番号:2005B-116 日付:2006/03/25
研究課題先進国と発展途上国の政治経済学とIT革命の影響-日本中心の国際比較研究-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 教授 池尾 愛子
研究成果概要
 本研究では、とくに貿易論や国際経済学の展開に注目した。
7月に出席したオーストラリア経済学史学会では、「貿易論史をいかに書くか」というセッションが組まれることがわかっていたので、「日本の経済学者と国際経済摩擦:1985年の転換点」という題で発表する際に、日本における貿易論や国際経済学の展開についての議論を組み込んでおいた。学会では、国際経済学全般の歴史を含めて、オーストラリアの研究者の視点からの討議が繰広げられた。貿易論を数学化した功績が最も大きいと目されるマーレィ・ケンプ氏(オーストラリア出身、アメリカで課程博士号取得)の参加も得て、オーストラリア人中心に大いに盛り上がった。ケンプ氏とは多くの日本人経済学者たちが共同論文を書いたり、研究交流を行なったりしているので、その面からも大変貴重な対面議論に臨むことができた。
 8-9月の国際経済学協会モロッコ大会では、国際経済学のセッションが多数あり、理論的研究、実証的研究、国際機関や政府関係者の発表もあり、世界大会にふさわしい諸研究の諸断面を見ることができた。ここでも、国際機関関係者から、日本政府の対応についてのコメントをえるなど、個別の情報収集をすることもできた。
 研究成果は、論文と章がある。