表題番号:2005B-095 日付:2006/03/22
研究課題戦後の旧学制下における女性への大学の門戸開放政策と開放の実態
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教授 湯川 次義
研究成果概要
本研究の課題は、戦後教育改革期における女性の大学教育制度の確立について、主に男女共学制(男子系大学の門戸開放)の視点からアプローチし、この時期の女子高等教育政策の展開とその史的特質を解明することにある。
 この課題を明らかにするために、2005年度において下記の資料調査と整理を行った。
①女性の大学教育改革に関するアメリカ側資料・・・・・国立国会図書館、国立教育政策研究所でGHQやCI&Eの関係資料を調査・収集した。
②日本側の政策関係文書・・・・・国立教育政策研究所、国立公文書館所蔵文書で行政資料を収集した。
③男子系大学の関係資料・・・・・早稲田大学・京都大学・同志社大学・九州大学などの大学史資料センター・大学文書館などで、門戸開放に関する資料調査を行った。
④女子大学側の文書・・・・・日本女子大学で新制大学設立関係資料の調査を行った。
⑤その他の文献・資料・・・・・早稲田大学中央図書館などで、新聞・雑誌、大学沿革史・先行研究などの文献を調査し、収集した。
 これらの資料調査及び整理により、以下の諸点を明確にすることができた。
1)政府・文部省による女性の教育改革方針とそれに対するGHQ・CI&Eの姿勢
2)女性の大学教育制度(共学大学か女子大学か)に対するCI&Eの女性担当官の見解
3)女性の入学を認めた個別大学の開放理念と女子学生に対する姿勢
4)女性入学者の数的実態、共学体験、意識
5)女子高等教育機関による女子大学制度化要求の実態と共学大学に対する見解
 以上の成果を踏まえつつ、今後も本研究を発展させていきたい。