表題番号:2005B-022 日付:2006/12/27
研究課題英語教育高度化に向けた学習者プロファイリングとマルチモーダル学習者コーパスの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 教授 原田 康也
(連携研究者) 教育・総合科学学術院 教授 中野美知子
(連携研究者) 法学学術院 助教授 北原真冬
(連携研究者) 法学学術院 助教授 グレン・ストックウェル
(連携研究者) 教育・総合科学学術院 助教授 楠元範明
(連携研究者) メディアネットワークセンター 客員講師(専任扱い) 前野譲二
研究成果概要
 本特定課題研究の基礎となった科学研究費の申請研究計画においては、学生の学習経歴などについてアンケート調査を行い、各種外部試験のスコアを記録し、英語e-learning教材などによる学習履歴を蓄積し、授業での学習活動について、発話音声をデジタル無圧縮録音するとともに、活動の状況をデジタル・ビデオに記録し、これらのデータを総合的に分析することを目指した。今年度の特定課題研究では、予算ならびに研究期間の制約から、教室における学習者の自発的な発話を収集するための機器を低予算で構築する方式を検討し、あわせて昨年度の特定課題で試作した機器を使用し、データを予備的に収集することとした。
 具体的には、昨年度の特定課題研究で試作した音声収録装置を活用し、研究代表者の担当する法学部設置の英語の授業において、少人数での応答練習ならびにクラス全体へのプレゼンテーションの音声を収録し、Windowsの wav ファイルにエクスポートしたものがすでに300GBを超えている。音声収録にあわせてデジタルビデオカメラなどにて学習活動状況の映像音声を収録しているが、クラス全体を撮影するほど機材の準備がないこともあり、学生相互の視線を記録する装置の試作を検討したが、安価なCCDカメラが市場から払底しているため、web cam の使用や対話研究で使用されることの多い全周カメラなどの使用を中心に機器の構成を検討した。しかし、価格と機能の折り合いがつけにくく、音声と比較してデジタルデータが巨大になるため、ファイル集積装置のコストもかさむため、今年度の研究では試作を見送ることとした。
 関連して、インタビュー試験の形式を模した音声応答を法学部のコンピュータ教室のPCに標準的にインストールされている praat にて収録し、ファイルを回収するという作業を試みてみたところ、対象となる学生のPCリテラシが比較的高かったこともあり、十分実用的に使用できることが確認できた。