表題番号:2005A-892 日付:2006/03/21
研究課題システムオンチップのテスト容易化設計に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 助手 史 又華
研究成果概要
LSIの超大規模化・超微細化により、情報システム全体をワン・チップ上に実現することが可能になった。しかし、高集積化により故障をチェックするべき点が増え、各点の故障をテストするパターンの数は増加し、製造されたチップが正常に動作するか否かを調べるテストは益々困難になってきている。1チップあたりのテスト時間はテスト・パターンの数に比例するので、機能モジュールを複数集積したシステムオンチップ(SoC,System-on-a-Chip)では、集積したモジュールの数に比例した時間がかかり、テストの時間が非常に長くなる。その結果、SoCのテスト・コストが製造コストを超える勢いで増加しており、テストの品質も低下しているため、テストは半導体産業の発展を阻害する要因になりかねない。そのために、SoCに関する低コスト、高品質なテスト容易化設計方法の研究が重要となってきた。上記背景のもと,本研究ではテスト・データの圧縮技術やテスト時間削減の容易化設計手法に関する研究を行う。提案手法ではデザインに挿入され、少ないスキャン・チャネルから多数の内部スキャン・チェーンを供給するデコンプレッサで構成される。最先端のスキャンおよびテスト・データの圧縮技術と比較し、テスト・データの量とテスト時間を最大20 分の1までに削減できる。その研究成果を学会において発表した。また、多種の故障タイプのテストに対応し、故障解析方法の詳細の検討を行った.