表題番号:2005A-807 日付:2014/03/22
研究課題司法判断の事実認定における言語学的分析の寄与の模索
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 講師 首藤 佐智子
研究成果概要
○国際法言語学会
 2005年7月1日から4日まで大英帝国ウェールズのカーディフ大学において開催された国際法言語学会に参加した。各国の法言語学者と意見を交換を行い、共同研究の可能性について協議した。4日には、Plain Language and Transparent Legal System for Lay People(一般人向けの法制度のための言語的課題)と題するシンポジウムを行なった。コーディネータである高崎経済大の大河原眞美教授が法の専門家と非専門家が司法に参加する際の相違を言語学的モデルを用いて説明し、政策研究大学院大学の藤田政博助教授が陪審員/裁判員への指示の理解における法律家特殊言語の影響の実験の報告した。首藤は、Towards more objective criteria for decisions on similarities in trademark disputes: What linguistics analysis may contributeと題する発表を行ない、日本の「大森林事件」を例に商標の類似判断において言語学的分析がその客観性を高める可能性を示唆した。

○米国ジョージタウン大学訪問
 2005年8月に米国のジョージタウン大学において調査を行った。

○社会言語科学
 2005年の社会言語科学第7巻第2号に「商標の普通名称化問題における言語学的論点: ウォークマン事件を題材に」と題する論文掲載された。

○法と言語研究会
 法と言語研究会立ち上げに向けて、他機関の研究者と連携を行なった。正式な研究会の立ち上げは2007年9月に行なった。2007年12月には同研究会の第2回研究発表会で、「外国語を使用したおとり捜査における違法性認識の司法判断」と題する発表を行なった。