表題番号:2005A-016 日付:2006/03/25
研究課題子ども参加型学校共同体づくりにおける「学校・家庭・地域」及び「子ども・おとな」の関係論的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 教授 喜多 明人
研究成果概要
本研究では、学校と地域との関係、子どもとおとなとの関係に焦点をあてて研究を行った。具体的には下記を研究対象として、フィールドワーク調査を行った。
(1)北海道幕別町立札内北小学校の「子ども参加」実践に関する研究調査
 本対象ではこれまで、実践場面への観察調査と教職員へのインタビュー調査を行い、実践の成立要因や過程等について明らかにしてきた。本年度は、同校の卒業生に対するヒアリング調査を実施した。この調査から、実践を支える子どもと教職員との間のパートナーシップ的な関係が明らかになった。
(2)埼玉県鶴ヶ島市学校協議会に関する研究調査
 これまでの調査研究では、学校協議会への継続的な観察調査に加え、おとな協議委員に対しアンケート調査等を行ってきた。本年度は、学校協議会が年間5回開催されており、その必要性が認識され、成果をあげていると考えられる中学校の子ども協議委員7名に対してヒアリング調査を行った。調査から、学校協議会が、子ども協議委員にとっても学校づくりに有意義な成果をもたらしていることが明らかになった。
(3)福島県三春町の学校・地域における関係 -学校運営協議会の先進的導入地の調査研究
 同町は、1980年代から自治体発の教育改革を先進的に進めてきており、2004年に法制化された「学校運営協議会」の研究指定を文部科学省から受け、導入設置に取り組んでいる。昨年度は同町を訪問し、教育委員会担当者(教育次長)に対して、教育改革の成果と今日的課題、学校運営協議会設置の在り方についてヒアリング調査を行った。今年度は、同氏を東京に招き、さらに詳しく現状についてヒアリングを行った。