表題番号:2005A-002
日付:2006/03/23
研究課題日中パラレルコーパスを利用した語学教材開発と授業での活用
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 政治経済学術院 | 教授 | 砂岡 和子 |
(連携研究者) | 政治経済学術院 | 教授 | 砂岡 和子 |
(連携研究者) | メディアネットワークセンター | 助手 | 藤田 真一 |
- 研究成果概要
- 本研究期間中、以下の数種の中国語および日英語彙・語法コーパスを整備し、教育用にカスタマイズした。
1)Tutorial中国語レッスン用テキスト所出全語句コーパス〔約1万語〕
2)清華大学編日本語教科書所出日中英パラレル語彙(日本語能力試験1-4級含む約2万語)
3)北京大学語料庫中国語声調統計的コーパス〔約24万語〕
4)動詞句学習コーパス〔約10万語〕
整備した日中英対訳コーパス資源を統合し、付加情報の向上をめざし、EDR電子辞書のライセンスを購入したが、プログラマーの人材不足と開発資金不足により、今後も継続して有効活用を図りたい。
上掲の語料は、自習用CALLドリルやWeb作文添削など、語学教材開発と授業で活用された。近日、ネットワークを通じて公開すべく、現在以下のプログラムを開発中である。
5)「中国語声調聴取の自習のためのCAIシステム」(2006年5月公開予定)
日本人学生者の声調誤りデータを解析し、最適な手順で誘導して声調をマスターできるCAI自習システム。インターネットを通じ、コンピュータ画面上で〔練習〕〔試験〕〔復習〕モードを適宜呼び出して、標準中国語の声調を正しく聞き取れるまで支援するシステム。システム製作には、北京大学語彙コーパスによる中国語四声の出現頻度や遷移確率など統計的な性質を利用した。
6)「SMILを用いた遠隔異文化コミュニケーション障害克服学習プログラム」(2006年6月公開予定)
TV会議方式遠隔交流時、異文化による交流障害を、主に非言語的要因について、簡単に修正ポイントを書き込める動画コメント用ソフトを使って自習するプログラム。
7)「中国語作文添削システム」(2006年10月予定)
誤用コーパスの分析結果を利用したWEB作文学習支援プログラム。統一文法添削マークによる添削データを回収し、作文添削データを誤用コーパスとして蓄積し,専用統計エディターを開発して,自然言語処理と言語教育用に誤用分析を行っている。
なお、携帯電話での活用は小規模実験を数回行い、理論検証を行ったが、人材不足と開発資金不足により、大規模な実装にいたらず、今後の継続課題としたい。