表題番号:2004B-937 日付:2005/03/09
研究課題千葉県袖ケ浦市の第四紀清川層の脊椎動物群の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際教養学術院 助教授 平山 廉
研究成果概要
 千葉県袖ヶ浦市滝の口における第四紀清川層の陸生脊椎動物化石群の発掘調査は,兼子尚知(産総研)や千葉県立中央博物館のスタッフと提携しながら,1999年より延べ60日以上におよぶ発掘作業をおこなってきた.昨年度は,4月29日から5月3日にかけての発掘を最後に,現場での作業を終了した.平山は,清川層から産出したカメ類化石の分類とその意義について研究を進めてきたが,特定課題研究費によって購入したデジタルカメを活用することで,多量に採集された化石資料の整理が大いに進展した.その成果の一部は,昨年9月に千葉大学で開催された日本地質学会において『平山 廉・高橋亮雄・安川雄一郎.日本本土における第四紀カメ類動物相とその古生物地理学的・古環境学的意義』として報告された.
 また,千葉県立中央博物館との連携により,清川層から産出した化石カメ類のうち,ヤベイシガメとハナガメ(いずれも絶滅種)に関して,それぞれ昨年11月と今年1月に2度にわたってメディア向けの発表をおこない,多大な反響があった.今年2月20日には,千葉県立中央博物館で清川層産の古生物学的成果に関するシンポジウムが開催され,その成果は年内に学術雑誌・第四紀研究に発表される予定である.特にハナガメについては,年内に新種としての記載論文を英文学術雑誌(日本古生物学会のPalaeontological Researchを予定)に出版する予定である.
 なお1月19日に発表したハナガメに関する記事は以下のようなWEBなどで紹介された.
共同通信:Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050119-00000137-kyodo-soci
毎日新聞:http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/science/news/20050120k0000m040130000c.html