表題番号:2004A-339 日付:2010/11/14
研究課題メタ制御型ニューラルネットワークに基づく統合マルチファクタモデルの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学院情報生産システム研究科 教授 和多田 淳三
研究成果概要
   
 本研究の目的は、株式投資モデルとしてメタ制御型ニューラルネットワークに基づく統合マルチファクタモデルを構築することである。
 金融の自由化・国際化によって、現在企業は、資金をいかに効率よく運用していくかに大きな関心が置かれている。投資を支援する投資モデルとして証券に対するマルチファクタモデルが広く用いられている。これは株価の変動が経済や円レート、消費者行動などの多数の要因に基づいていることに鑑み、それらのファクタを線形・非線形を含めて多変量解析的にモデル化するものである。現実には、証券投資の顧客の現状を見るとき、既存のモデルが十分成果をあげているとは言い難い。この理由のひとつは多くの要因に含まれる不確実性を十分考慮したモデルの構築がなされていないためであると言える。
 本研究では、既にわれわれが着手している1)ファジィ多変量解析モデル、2)カオス理論に基づく株価の短期予測モデル、3)強化学習型・階層ニューラルネットワーク、4)メタ制御型ニューラルネットワークを用いて、株価および株価変動などを予測し投資比率を決定する統合マルチファクタモデルを構築することを目的としている。すなわちモデルを構築する方法として、
1)ファジィ多変量解析モデルによって、多数の株価に影響する要因を分析した。
2)カオス理論に基づく株価の短期予測モデルの開発を行うことで成果を得た。
3)強化学習型・階層ニューラルネットワーク(既に構築している)を用いて分析を行った。