表題番号:2004A-331 日付:2005/02/28
研究課題遺伝的ネットワークプログラミングを用いた脳のモデルに関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学院情報生産システム研究科 教授 平澤 宏太郎
研究成果概要
 遺伝的アルゴリズム(GA)や遺伝的プログラミング(GP)とは異なり、有向グラフ遺伝子を持つ
遺伝的ネットワークプログラミング(Genetic Network Programming GNP )を開発し、
これを利用した構成論的な人工脳を進化により構成する研究を行なった。
GNPは判定ノードと処理ノードがネットワーク状に結合しており、判定ノードでは環境からの情報を判定し
多分岐し、処理ノードでは環境に対して出力を行なうノードである。
GNPの特徴は、
「1」有限状態機械と異なり必要な情報を必要なときに取り込むことが出来るため、
部分マルコフ決定過程のプロセスをモデル化できる
「2」判定ノードおよび処理ノードを重複して活用できるため、コンパクトな構成が可能になる
「3」有向グラフによるネットワーク構成のため、GNPの内部に過去のノード遷移の履歴を
記憶することができる
等である。
GNPを人口脳として展開するために、GNPのアーキテクチャーの研究とその応用研究を行った。
・GNPのアーキテクチャーの研究
 機能局在型GNPの構成:大規模な仕事を複数個のサブの仕事に分割し、サブの仕事に対応する複数個のサブGNPで構成されるGNP
 学習・進化型GNPの構成:GNPノードのサブノードの選択を学習により行い、ノードの接続を進化により行うGNP
 などの研究を行った。
・GNPの応用の研究
 上記のGNPを、ロボカップゲームのプレイヤ、エレベータ群管理のコントローラ、
株価予測および売買を行うディーラー、データベースの興味ある相関ルールの抽出機
などに展開する研究を行った。