表題番号:2004A-322 日付:2005/02/18
研究課題医療・環境情報の自動収集とデータベース化に関する基礎研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学院情報生産システム研究科 教授 大貝 晴俊
研究成果概要
 World Wide Webの技術開発によりインターネットは大いに普及して,インターネット上には現在,80億ページを超える膨大な量のWebページが公開されている.現在もWebページ数は増え続けているが, 8割~9割のページ数が数ヶ月間は更新されていないことが判明されている.永久にWebページの内容が『更新されないまま』とは断定できず,いつかは更新または抹消されてしまう可能性がある.そのような状況においては,インターネット上にある情報を‘必要性’を感じたら,即,確保(保存)しておく必要がある.
そこで本研究では,個人が“重要”と判断した情報をインターネット上から自動収集し,さらに収集した情報(データ)を選別・分析し,目的に合った情報だけを抽出し,必要な形に整形して分類・整理してデータベースへ格納するという“重要情報検索システム”を構築した.
 ここで,様々な環境に身を置く,価値観の異なる‘個人’ の“重要度”をどう定義するかを,まず検討した.その結果,万人に合致した“重要度”を定義することは現段階では,難しいと判断した. そこで,“重要情報”を必要とする側に視点を移し,対象を絞り込んだ.対象者は,企業の技術者,研究者,学生等と限定し,彼らが必要とする“重要情報”として,『有用性』をポイントに4項目を特定した.それが【論文】,【書籍】,【技術解説記事】,【製品情報】である.この4つの“重要情報”をインターネット上にある情報から検索,収集し,抽出,格納するシステムを構築した.
  “重要情報”を定義し,インターネットから特定分野に依存せずに,インターネット上からその重要情報を自動収集すること,利用しやすい形に加工して,データベースに自動的に蓄積・保存すること,これらを実験システムとして構築することによりその実現性と有効性を確認した.