表題番号:2004A-173
日付:2005/03/18
研究課題メディアネットワーク社会における符号化情報学の構築
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 | 教授 | 平澤 茂一 |
- 研究成果概要
- 情報理論や符号理論で取り扱う符号化技術について,その基本となる誤り訂正符号とデータ圧縮について検討した.その結果
(1)「テールバイティングトレリス符号を用いたブロック連接符号」は従来のブロック連接符号に比べ,同一の復号器の複雑さで大
きな誤り指数を持つ[2]
(2)「置換生成行列を用いた最尤復号法」において,候補符号語の生成に要する計算量を低減できるアルゴリズムを示した
[1][3][14]
(3) ①「記憶のある通信路における低密度パリティ検査符号」の構成法を明らかにし[4],また
②「消失通信路における最尤復号法」を示した[15]
(4)「単語単位に出力される情報源系列の符号化法」について,シンボル単位に出力されたと見たときの単語の区切り(日本語の形
態素解析に相当する)に関する性能の評価を行った[19]
などの成果を得た.(4)は本研究の符号化情報学の視点に立っている.
一方,これらの技術がインターネットなどネットワーク社会で活用される場面を想定し
(5)遠隔地をネットワークで結び少人数のゼミ(ネットゼミ)を実施する「インターネットを用いた電子会議システム」の評価を
行った.日本と台湾を結び「環境保護に関する日台国際討論会」を開催する[7]と同時に,インターネットの回線品質(遅延
時間とパケットロス率)をパラメータにゼミが成立する条件を明らかにした[5][12].