表題番号:2004A-130 日付:2005/03/23
研究課題地下水汚染処理に関わる軽質及び重質汚染物のモニタリング技術開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 在原 典男
(連携研究者) 大学院理工学研究科 修士課程学生 倉又秀祥
(連携研究者) 大学院理工学研究科 修士課程学生 吉田 稔
研究成果概要
地下水層における石油系汚染物の挙動評価とモニタリングのために、多成分型シミュレーションモデルおよびトレーサーテストシミュレーションモデルを構築した。多成分型モデルでは、状態方程式による油相・気相・水相の3相平衡計算を用いた流動モデルをIMPECS法(圧力式を陰的に解き、組成および飽和率式を陽的に解く数値解法)により構築した。モデルの基礎的な機能に検証を行っているが、更に特定の汚染物についての適用性を確認する必要がある。トレーサーテストモデルでは、ストリームライン法に基づいてPartitioning Tracerの流動モデルを構築した。Partitioning Tracerのモデル化では、各グリッドブロックにおけるTime-of-Flight(移流時間)を残留油飽和率に比例した量だけ変化させることで、Partitioning Tracerの遅れを表した。Moment法を適用して、Partitioning TracerとNon-Partitioning Tracerの測定曲線から地下水層内の残留油の量を計算した。地層が非均質な場合にも、本手法により、残留油の量を精度よく計算できることが確認された。