表題番号:2004A-124 日付:2007/04/09
研究課題中国の企業倒産処理における労働者の地位と労働債権
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 専任講師 尹 景春
研究成果概要
 中国の企業破産法(試行)は1986年に採択され、1988年に施行されてから、既に十余年になる。しかしながら、中国の社会変動の激しさゆえに様々な要因が絡み合い、同法は公布されてからも十分にその機能を果たしているとは言い難い。企業破産法が十分に機能していない最大の障害は、まだ国有破産企業における労働者の労働債権の回収と労働者の再就職が難しいという点にあることは今年度の研究調査で再確認した。
 上記研究課題の下で、①労働者の地位に関して、中国では、目下雇用契約の性質についての統一的な見解はまだ存在しない、②労働債権とその他の債権との弁済の優先順位は新破産法の制定で、明らかになってきた、③しかしながら、この新破産法の立法は依然として大型国有赤字企業の破綻処理に左右されていることが判明した。
 今年度の研究成果として、論文「広東省国有資産運営ー破産・重組・組建的実例研究ー」を早稲田商学同攻会『文化論集』26号に掲載した。主な目次は下記の通りである。

一.引言

二.国企改革及国有資産運営概要

1.総況概要

2.広東概要

三・実例分析

1.GITIC破産

2.GDH重組

3.GHAMC組建

四.広東省国有資産運営戦略之一  培訓企業領導人員

五.結語與課題