表題番号:2003B-033 日付:2005/02/23
研究課題フレームワークを用いたアプリケーション開発支援環境に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 教授 深澤 良彰
(連携研究者) 理工学部 助手 鷲崎 弘宜
研究成果概要
オブジェクト指向フレームワークにおけるホットスポットは、抽象クラスやインタフェースのような抽象要素によって表現された、特定の要求に応じて適合される基礎的要素ある。オブジェクト指向フレームワークはオブジェクトの協調関係によって設計が表現されているため、特定の拡張要求に対する適合を複数のホットスポットの具象化によって実現しなければならない場合がある。このような場合には、ある拡張可能な機能単位を独立したホットスポット、すなわち単独の抽象クラスまたはインタフェースによって与えることは困難である。このことは、与えられた開発要件に対して具象化すべきホットスポットの同定を困難にする。さらに、複数のホットスポットを含んだ協調関係の理解やそれらの円滑な具象化を妨げる要因となる。本研究では、アスペクト指向技術を応用し、拡張要件に応じた複数オブジェクトにまたがる協調関係をモジュール化してホットスポットの構成要素とする手法を提案する。個々の拡張すべき要件に関して必要なオブジェクトの協調関係を局所化することで、アプリケーション開発者に対し、簡潔かつ明快なホットスポットが明示できる。これにより、フレームワークの具象化コストを削減できる。