表題番号:2003A-951 日付:2004/03/10
研究課題トラクションドライブ式マイクロトランスミッション成立限界の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学院情報生産システム研究科 教授 松本 將
研究成果概要
 アンギュラ玉軸受のキャリアを出力軸とする新らしいトラクションドライブ構造の検討を行ない、従来多用されている遊星歯車方式を凌駕する性能実現の見通しを得た。
 マイクロトランスミッションとして先行しているミニモータ社(スイス)の遊星歯車を購入し、設計試作したアンギュラ玉軸受型トラクションドライブと同条件で比較運転した。変速機外径は約30mmのほぼ同サイズとした。
 運転試験の結果、遊星歯車と開発トラクションドライブのデータが次のようになり、マイクロ領域では開発トラクションドライブが圧倒的に優位な性能を発揮することが確認された。
 
   性 能      : 限界トルク(Nm) 動力伝達効率(%) 騒音レベル([dB]re.20μPa)
ミニモータ遊星歯車:   4.2       60        66
   開発トラクション : 7.6       85        60

 基本性能が確認されたので、今後は開発構造の改良と部品耐久性確認研究へ進む。
 なお、本研究開発に対して(財)メカトロニクス技術高度化財団より2004年度の研究助成を受けることとなった。