表題番号:2003A-518 日付:2005/03/28
研究課題シルクロード文化交流路の生態考古学的総合研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 教授 岡内 三眞
研究成果概要
 2004年度から2005年度の2ヵ年にわたって、「シルクロード文化交流路の生態考古学的総合研究」をおこなった。調査地は中国、韓国、日本の各地にわたり、シルクロードで運ばれた文化や文物の出土地で生態考古学的な総合研究を実施した。
 中国では、西は新疆ウイグル自治区から甘粛省、陝西省、河北省、北京市、遼寧省などで遺跡踏査を実施し、博物館や研究所、大学等で遺物の計測や撮影をおこなった。また各地の研究施設で研究者との学術交流や情報交換を行い、研究代表者自身が北京や東京でおこなった国際シンポジウムや研究発表に生かすことができた。
 さらに韓国では、国立中央博物館やソウル大学、釜山大学、嶺南考古学研究所などとの交流を通じて、シルクロード東端の状況をしることができた。とくに国立中央博物館での大谷探検隊収集資料の調査と古都・慶州での発掘調査現場で東西文物交流の実態を知ることができ、大変参考になった。韓国でも研究者との長年にわたる信頼関係で、多くの情報交換や研究資料の存在を教示いただいた。
 日本では、八重山諸島、沖縄、鹿児島、対馬、壱岐、福岡、京都、奈良などで、大学、博物館、埋蔵文化財センター、教育委員会などで新しい資料や情報を収集調査し意見交換を行なった。シルクロードの終着地にあたる日本列島で生態考古学的調査を完結できた。
 海外、国内の踏査や調査で知り合った研究者を東京に招聘し、研究会やシンポジウムを行い研究成果を高め公表することができた。