表題番号:2002B-020 日付:2005/04/19
研究課題分権型社会における首都圏計画の意義とプロジェクト評価
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 中川 義英
(連携研究者) 理工学部 教授 浅野光行
(連携研究者) 理工学部 教授 佐藤 滋
研究成果概要
地方分権の流れが進行している昨今、本研究においては首都圏を対象に、なおいっそう基礎自治体の資源制約や競争が顕在化することが充分予想されるなか、基礎自治体における市民の満足度を高め、豊かさを実感できる地方分権化社会におけるまちづくりと地域づくりの計画のあるべき姿の問題点を抽出しようと試みた。地方分権化社会の進展に伴い、現在までの首都圏整備計画について広域的観点並びに基礎自治体的観点から体系的にレビューするとともに,いくつかの研究視点を設けて,これまでの整備計画の目的に対して事後評価を行った。
その結果,計画と現状との乖離点を理念および事業結果から明確にし,首都圏整備計画が残した課題を整理することで,今後の分権型社会における計画指針づくりに有益な示唆を明確な形として残すことができたと思う。
論点は次の5項目に絞った。
  a.計画の限界(計画と社会経済活動)
  b.広域計画の役割・必要性と基礎自治体計画の役割および市民の役割
  c.適正市街地の規模
  d.都市活動の循環(出・入り・戻り)とその関連性をつなぐ共通尺度(事項)
  e.日本のTownとCountry,都市と村,都と邑,町と村,生産地と消費地
視点としては大分類で2つ,さらに2分類の計4分類とした。
  1)エリアによる分類(空間と時間)
   ⅰ)近郊地帯及び近郊整備地帯に関する研究(上述の論点のa.,b.,c.を柱とする)
   ⅱ)既成市街地に関する研究(上述のd.とe.を柱とする)
  2)テーマによる分類(機能と時間)
   ⅰ)緑地計画
   ⅱ)土地利用・交通の相互関連性
以上のような、把握を行い、研究成果へと導いていった。