表題番号:2002A-601 日付:2004/03/26
研究課題楕円変調方式の提案及び実用化を目差した多角的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学院国際情報通信研究科 教授 嶋本 薫
研究成果概要
本研究は楕円を用いた新しい変調方式を提案するものであるが、本研究期間内での成果として振幅、周波数、位相の各次元における楕円の変調方式を具体的なパラメータを用いて実現し、その性能評価を行った。 まず長軸固定モードにおける、軸角度に基づく各種変調方式の確立、離心率の変化に基づく変調方式の確立と、位相変調との組み合わせであるEPSK方式を提案、構築を行い、各方式に関してはDSPによる実波形の生成、復調、周波数スペクトラムの測定、BER特性取得などを行った。
 具体的には、長軸固定モード、長軸回転モードにおける波形の導出は楕円信号処理装置、ならびに楕円信号処理システムで行いその基礎特性を取得した。長軸固定モードでは、オフセット長軸角度と離心率の組み合わせで各種伝送情報を表現した他、更に、振幅、位相、周波数での変調を組み合わせて、その特性を周波数スペクトラムの観点と、BER特性の観点で性能評価を行った。 長軸回転モードでは、長軸の回転速度、回転方向(右回転、左回転)、あるいは回転速度、回転方向の変化のさせ方、離心率のパラメータを各種組み合わせ、それぞれの周波数スペクトラムと、BER特性の関係について調べた。 更に、振幅、位相、周波数変調と組み合わせ、それぞれの特性も導出する。 また、同時に理論モデルの構築も行い、BER等の理論式の検討を行った。また、受信に関してはコリレイターを用いた方式で従来方式よりも優れた特性が得られているので、具体的なシステムとして検討を行った 
 楕円変調波形は全て楕円信号処理システムおよび楕円信号処理装置で生成され、現有設備であるオシロスコープにより波形を解析した。