表題番号:2002A-113
日付:2004/03/31
研究課題情報教育におけるメディアリテラシー
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 高等学院 | 教諭 | 橘 孝博 |
- 研究成果概要
- 2003年度から始まる高等学校の教科「情報」や「総合的な学習の時間」などに
メディアリテラシーがどのように導入できるか、実証的に検証することが本研究の
主な目的である。 コンピュータを主体としたインターネットの世界だけではなく、
我々の周りには旧来的なメディアである新聞、テレビ、ラジオ、映画を初めとする
さまざまなメディアを通して情報が伝達されている。 それらの信憑性、即時性、
インタラクテイブ性などの特徴を意識して情報収集する態度を、教育現場で育成す
る必要がある。
アメリカ、イギリス、カナダなどでの取り組みが先進的な例として取り上げられる
中で、日本でのこの分野の教育は文部科学省が十分に押さえておらず、学習指導
要領にも対象となっていない。 実際は、いくつかの学校で先進的な教員が自主的
に展開している、と言うのが現状である。 一部では、地方のテレビ局などを引き
込んで、高校生にテレビ番組を作成させて、その様子を1年間本当のテレビ局が取
材して自局の番組で放送する、というところもある。
早稲田大学高等学院の3年生の選択授業「情報メディア」では、紙媒体の情報伝達
「雑誌」の1ページを作成させることから始め、インターネット媒体、デジタル
ビデオ媒体なでの情報発信の能力を養った。 また、CM分析や著作権学習なども
行った。 さらに、「情報アート」では1年間かけてノンリニア編集を行い、ビデオ
作品つくりをじっくり行わせた。 高校の授業中であるので、ビデオ撮影の範囲が
学校内という制限が付き、大きなスケールの取り組みが難しかった。 そこでの報告
の一部は下記で発表した。 さらに、早稲田大学教育学部の情報科教員養成授業で
ある「情報科教育法 A1,A2」でも、学生にCM分析、紙媒体での作品つくり
を通してのメディア分析などを行わせた。 学生の取り組みはいたってまじめで、
それぞれのグループが、工夫された作品を提出してきた。