表題番号:2002A-063 日付:2003/05/23
研究課題組み合わせ最適化問題の値が提携値となる協力ゲームの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学部 助教授 毛利 裕昭
研究成果概要
昨年、一昨年の特定課題の研究成果を受けた形での研究である。まず、コンピュータネットワークへの応用を考え、コンピュータ
(通信)ネットワーク設備がIT技術の発展によりコストが下がることにより、その設備施設の配置は、ネットワーク・デザインと
同時考慮すべきという新しいモデルを提案し、その最適化モデルを口頭および、論文発表した。その上で、各提携に対してその
最適化問題が提携値となる協力ゲームを考えその費用配分を考える協力ゲームについても口頭発表、論文発表を行なった。また、
コンピュータネットワークにおいては、確率過程を考慮しなければならない場合が一般的である。こうした要素を考慮した研究
発表を昨年度も行なっている。しかし、昨年度の研究方向で考えることは、数学的厳密性は保てるものの現実にコンピュータを
実時間(利用者にとって不便を感じない時間)で計算することが大規模ネットワークに対しては不可能であるため、近似解法に
ついての口頭発表、論文発表を行なった。

 また、関数解析的な数学議論により「組み合わせ最適化問題の値が提携値となる協力ゲーム」の解を求める計算量に関する
問題をグローバルな視点から見つめなおすことを考え、口頭および論文(近日中、公表)を行なった。

 さらには、「組み合わせ最適化問題の値が提携値となる協力ゲームの研究」は研究者人口が少なく解説論文を書くことも
研究者を裾野を広げる重要な作業と考え、解説論文2編を発表した。