表題番号:2001B-045 日付:2005/04/06
研究課題日本語教員養成における教育実習のあり方に関する実践的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 日本語研究教育センター 教授 蒲谷 宏
(連携研究者) 日本語研究教育センター 教授 川口 義一
(連携研究者) 日本語研究教育センター 教授 鈴木 義昭
(連携研究者) 日本語研究教育センター 教授 佐久間 まゆみ
(連携研究者) 日本語研究教育センター 専任講師 戸田 貴子
(連携研究者) 日本語研究教育センター 教授 細川 英雄
(連携研究者) 日本語研究教育センター 教授 吉岡 英幸
研究成果概要
 本研究では、日本語教員養成における教育実習のあり方を、2001年に開設された大学院日本語教育研究科設置実践研究科目での2年間にわたる実践を通じて考察してきた。この実践研究科目「日本語教育学実践研究」の特色は、日本語研究教育センターに設置されている日本語科目と連動させ、当該クラスで半期間を通しての教育自習を行う点にある。本研究においては、理論、実践研究、現場での実践を連動させ、しかも半期15週間に及ぶ教育実習を行うことで、優れた日本語教員を養成することが可能になるという仮説を、教育実践を通して検証していくことが目標であった。研究の性格上、2年間で何らかの結論を導くというものではないが、教員養成を行う教員からの視点だけではなく、実際に実践科目を受講した大学院生たちからの視点による授業評価を導入することで、教育実習のあり方に対する問題点、今後の進むべき方向等が明らかにできたと言えよう。
 現時点での研究成果として、全体的なものとしては、研究分担者および授業担当者による『日本語教員養成における教育実習のあり方に関する実践的研究―「日本語教育実践研究」における試み』という研究報告書を刊行した。そこでは、初級教育(1)(2)、聴解教育、読解教育、表現教育(1)(2)、音声教育、漢字教育、日本事情教育それぞれにおける実践報告が述べられ、さらに「授業アンケート―受講生たちの声」として授業評価の結果を開示している。また、各実践研究における個別の成果物も刊行されている。
 日本語教員養成における教育実習のあり方に関する研究は、日本語教育の分野でも重要な課題であり、日本国内外における大学院において様々な実践が試みられている。早稲田大学における日本語教員養成については、各大学からも注目されているところであり、本研究は、当然、今後も継続して検討、考察を継続していくものである。