表題番号:2001A-806
日付:2002/06/14
研究課題ヨーロッパ株式会社法に関する研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 法学部 | 教授 | 正井 章筰 |
- 研究成果概要
- 本研究では、2001年10月にEU(ヨーロッパ連合)で採択された、
「ヨーロッパ株式会社法に関する規則およびそれに付属する「労働者
の参加に関する指令」について、検討しようとするものである。
1970年にEU委員会によって最初の案が示されて後、75年案、89年案、
91年案を経て、ようやく成立したもので、ヨーロッパ統合の一つの象徴
といえる。また、日本の企業がEUに進出し、国境を越えて活動している
ことから、ヨーロッパ株式会社を設立すれば、活動がより容易になる。
本助成を得て、まず文献を収集することにし、ドイツの論文を中心に
多くの文献を収集することができた。その後、その文献を用いて、まず、
これまで、ドイツの労働者参加制度を研究してきたことから、「労働者
の参加に関する指令」について考察することにした。
そして、論文「ヨーロッパ株式会社における労働者の参加規制の新展開」
(『現代企業法の新展開(小島康裕教授退官記念)』(2001年、信山社)
461-495頁)を著すことができた。
また、その後も、従業員の協議権・情報入手権や、会社法の調整に関す
るEUの動きも追求している。ヨーロッパ株式会社法に関する規則について
も、研究会において発表した上で、1年内に論文を著そうと考えている。