表題番号:2001A-566 日付:2005/03/18
研究課題メディアネットワーク社会における知識発見と研究活動支援システムの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 平澤 茂一
研究成果概要
 メディアネットワーク社会の急速な発展に対応して,人間の高度で知的な情報処理の一部を代行するシステムの構築のために必要な
基礎と応用を扱う.本研究課題は次の2項からなっている.
(1)知識獲得
  大規模データベース・文書アーカイブやネットワーク上に散在する情報から,人間の知的活動を支援するために隠された知識を
  獲得する.そのいために従来,数理的モデルに基づき理論的に性能が保証できるアルゴリズムや解決法を研究してきた.しかし
  ネットワーク社会の進展は多くの電子化された情報の蓄積を容易にし,散在する安価なコンピューティングパワーが利用できる
  環境では従来とは異なるアプローチが必要である.残念ながらマシーンラーニングなど理論的に解明するタイプの研究には取り
  扱えるデータ量に限界があり,多くの実在する問題に適用するのが難しい.そこで,本研究では発見的アルゴリズムを中心にデ
  ータマイニング・テキストマイニング,さらに情報検索技術を応用し大量データからの知識獲得について考察した.成果は下記
  論文として発表した.
(2)インターネットを用いた研究支援環境の構築
  テキストマイニングを用いた検索エンジンと電子会議型のソフトによるインターネットを用いた研究支援環境を構築した.前者
  はプライベート論文検索システムを実現し,後者により空間的に離れた共同研究者と文献・資料を検索・共有しながら議論・ゼ
  ミを行うことが可能になった.インターネットという不良な回線品質の状況で,ゼミが成立するための条件の評価を行い,成果
  を報告した.なお,本成果は特別研究期間中に大変有効利用できたことを付け加えておきたい.