表題番号:2001A-526 日付:2006/11/18
研究課題フリードリヒ・フォン・ハイエクのオーストリア自由主義の歴史性に関する総合的研究に寄せて
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 第一文学部 教授 森 元孝
研究成果概要
「ハイエクのオーストリア」研究

1) ウィーン大学図書館およびオーストリア国立図書館での調査: Friedrich. A. Hayekの初期の雑誌寄稿論文のすべての収集と整理(通年)。
2) オーストリア国立公文書館: 住居記録の確認(通年)。
3) IMADEC大学での調査(2002年5月): オーストリアの当該私立大学所蔵のFritz Machlup蔵書の調査および記録撮影。
4) ザルツブルク大学法学部図書館での調査: 所蔵のハイエク個人蔵書の調査および記録撮影。
5) コンスタンツ大学社会科学資料室での調査(2002年9月): シュッツとの往復書簡の確認およびシュッツ蔵書内に存するはハイエク寄贈本およびシュッツによる書き込みの記録・整理・撮影。
6) フライブルク大学ヴァルター・オイケン研究所での調査(2002年9月): ウィーンでの雑誌ORDOの欠本分の確認。
7) スタンフォード大学フーバー研究所への照会調査(2002年7月): ハイエク文書の収集とウィーンでの事実との照合。(これはインターネット上に公開されている文書リストを確認し郵送で収集した。)
8) 前述1)から6)における各所での映像撮影: 住居および関連箇所の撮影。

 以上の調査をもとに『フリードリヒ・フォン・ハイエクのウィーン -ネオ・リベラリズムの構想とその時代』(新評論 06年11月刊行)。

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序 文
目 次
第1章 帝国の崩壊
1. バート・イシュルの駅で
2. 早熟な草稿
3. 最初の学位論文
4. 仕事と友だち
5. 20年代の動機
第2章 オーストリア学派の新星
1. チューリヒでの報告から
2. ロンドンへ
1) 資本需要、それとも物価水準
2) 生産の迂回
3) 資本の費消、それとも維持
3. 資本主義の複雑性
第3章 反合理主義への道
1. カフェ・ランドマンにて
1) 反ミーゼス
2) レリバントな知識
2. シュッツからの手紙
1) ミーゼスについて
2) レリバンスの問題
3. シュッツへの書評依頼
第4章 秩序の自生
1. 英国人ハイエク
2. 感覚秩序
1) ウィーン草稿後
2) 分類の論理
3) 方法論への寄与
3. システム論への道
4. 社会的世界論との距離