表題番号:2000B-022 日付:2006/01/09
研究課題情報化社会における英語教育とその課題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 安吉 逸季
研究成果概要
PCを利用したマルチメディア英語教育の研究はすでに広く行われており、今後の研究課題の一つは、ウェブ上での英語教育の可能性である。もう一つは、文系の教育者が簡単にコンテンツを入れ替えたりできるマルチメディア教育ソフトを作成するソフト、つまりオーサリングソフトの開発という研究課題である。
日本の学生がインターネットを通して、海外の学生と自由に英語で話をし、議論・講義ができる近未来の環境を想定し、ビデオ会議システム(MBONE・VIC+RAT)をUNIXのOS上で稼動し、チリ大学(バロイアン教授)と共同でインターネット利用のバーチャル講義の実験を行なった。遠隔教育課題が多いが、英語教材をいかに開発すべきかを中心に研究した。その研究成果は以下に発表した。〔“Intelligent Use and Reuse of Computer-Based Learning Material for CSCL.” Imaging & Visual Computing画像電子学会誌(2001年3月)Vol.30, No.2, pp.126-137.〕
PCを用いた自主英語学習教材の開発を行なった。重要語彙・フレーズ800を選び、学習者のレベルに応じた発音の速度(速・遅)や難易度を示し(英語の1000冊の文献データを処理し、単語・フレーズの頻度に基づき難易度を区分した)英語学習プログラムを作成した。本大学の学生に、教育ソフト『ボキャビュラリー特訓』(CD-ROM)として提供した。
PCを用いた英語教育を行なう教員に対して、動画やテキストなどのコンテンツを簡単に組み込んだり、書き換えたりできるオーサリング・プログラムを開発し、それを用いた教育プログラムを実際に授業で使った。その成果は、海外の学会および国際LL学会で紹介した。
①〔“Interdisciplinary Collaboration at Waseda University: The Use of Multimedia for Language Learning,” “Advanced Communications for the Global Information Age,” AccessNova International Forum, Easter Island, Chile, May 2-3, 2000. Proceedings of the 1st AccessNova Forum, May, 2000, pp.106-111.〕②〔“Making Authoring Tools for English Learning Programs” (with Software Demonstration) Language Learning & Multimedia FLEATIV, Rokko Island Kobe, July 29 - August 1, 2000. FLEATIV Proceedings, 2002.〕
ウェッブ上での教材開発をどのように行なうかが以上の研究を通して今後の重要な研究課題であることが判明した。