表題番号:2000A-924 日付:2003/10/30
研究課題高速画像転送と美術作品の高品位画像再生技術の研究-デザインエレメントの評価システムの制作-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際情報通信研究センター 教授 長 幾朗
研究成果概要
1.研究課題構築と過程について(初年度の研究経過)
・基礎的美術・デザイン表現システムの構築(ソフトウェア、デバイス制作費)(既存)
・対象の認識、内部形式、生成法の研究、対象としては、主に芸術作品を取り上げ、その再現性を課題のひとつとする。
上記において、研究室所属院生との共同プロジェクトとして、以下の研究課題の計画と構築を行った。
1)視覚表現、表現評価: メディアデザイン研究、可視化表現、コンテンポラリーアート研究
2)システム構築、情報の構造化: ユーザーインタフェースデザイン研究、ユーザビリティ・アクセスビリティ評価、デザインマネージメント
 担当プロジェクトおいては、特にInternet WWWにおけるビジュアライゼーションとそのユーザビリティ表現を課題とした。様々な情報や表示形態とその類型化、および記号化を探る事を目的として、またその一環としてこれらのビジュアル・インタラクティビィティ等の評価を形式とする事とした。これらの概念は、過去の暗黙知の形態に位置するものであり、また今日においては、ナレッジ・マネージメントやナレッジ・デザインと称される評価法と表現法である。特にコンピュータメディアやWWWにおけるGUI(GraphicalUserInterface)におけるインラクションの図記号化やそのアクションの合理的なビジュアライゼーションは重要な課題である。これらは、過去の文字情報等のレジビリティ(可読性)やグリッドシステムなどを用いたレイアウトデザインやエディトリアルデザイン等の課題も伴っており、これらの再検証がこれらのメディアにおいては必須でもある。また、ひいては書籍等の電子化、およびモビリティが研究の対象となるため、今後これらも含めて継続研究として進める予定である。


2.2002年度
 本研究室において、本研究の核となる実験環境としてLegible Design Systemと題して、本研究の実用化を目指した研究を進めた。本研究は、インターネットを介した画像転送を基とした共同デザイン制作等の環境構築であり、将来の美術・デザイン等の共同制作や画像評価等の環境として予定しているものである。

3.2003年度
 これらの実験結果を本年5月に、学外、本研究室企画のシンポジウムでの展示等において、各方面から評価を受けた。また上記のデザイン制作システムの実験地として、台東区旧小島小学校を研究室分室として、遠隔作業の実験を進行中である。これらは、地域の工芸技術等のデジタル・アーカイブのプロジェクトの一環として、これらの技術の遠隔でのシミュレーション等を行うものである。また、これらの研究の一環として、本研究室企画での研究誌を企画し、本年10月に発刊した。