表題番号:2000A-890 日付:2002/02/25
研究課題体育における社会的学習に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学部 教授 友添 秀則
研究成果概要
 体育が近代学校教育制度の一環として取り上げられて以降、身体的目標や技術的目標に加えて、協力や公正などの社会性の育成に代表される社会的目標が体育の教科論では主要な位置を占めてきた。そこでは、不十分ではあっても、体育における社会的認識に関わる教科内容や教育方法、教材が想定され、学習成果として社会的な態度形成や社会性の育成が意図されてきた。本研究では、このような体育における社会的学習の理論的背景や現状を日本、アメリカ、ドイツの体育の教科論に焦点を絞り明らかにした。
 具体的には、日本の社会的学習論として、スポーツ分野における主体者形成を目的とした「体育における主体者形成論」の理論的背景や現状を明らかにした。また、アメリカに関しては、1970年代中半以降、理論的に整備され、80年代以降教授方略を伴って実践レベルで展開されだした「体育における道徳学習論」の理論的背景と現状を明らかにした。ドイツに関しては、1970年代以降本格的に展開されだしたスポーツ教育における「スポーツの行為能力論」の理論的背景及び現状について明らかにした。