表題番号:2000A-550 日付:2002/05/16
研究課題著作権保護機構を有する電子教材の製作・配布に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際情報通信研究センター 教授 浦野 義頼
研究成果概要
①著作権保護機構を有するマルチメデイア教材の構造
 マルチメデイアを駆使した教材(マルチメデイア教材)において、様々なメデイア(テキスト、音声、画像&映像など)を用いたコンテンツを統一的に扱うために必要となる構造のあり方について検討した。
特に、多様なコンテンツを編集・加工する際に発生する、原著者の著作権の確認と保護のプロセスが容易に実行できるコンテンツ構造を検討した。具体的には、先ず、教材に含まれる映像を主たる対象として、ビデオ・ドキュメント・アーキテクチャの概念に基づき、流通するコンテンツの複製・引用の問題を整理した。次いで、アーカイブの効率的利用と著作権保護のためにはコンテンツ内容の利用が不可欠との立場から、画像内容分析に基づく特徴をIDとする手法を提案し、その抽出法を検討した。
②電子透かし技術の著作権保護機構を有するマルチメデイア教材への適用
 マルチメデイア教材の著作権保護機構の実現に向けて、各種マルチメデイアコンテンツに著作権情報を埋め込む電子透かし技術の適用可能性を検討した。具体的には、「動画像の構造化に基づく電子透かし法」および「動画像編集検知方式」をベースとして、著作権保護機構を有するマルチメデイア教材の概念を提案した。
③著作権保護機構を有する電子教材の共同制作・共同配布の体制
 上記①および②の概念に基づく電子教材の共同制作・共同配布を可能とすべく、アジア太平洋地域の関連組織と連携してその体制づくりに着手している。